浩子の部屋

カウンセリング花火

今日は一日中、いろんな方のカウンセリングの日?でした。
わざわざ、カウンセリングしようと思って、アポイントを取った方ではない方ばかり・・・。
朝一番は、口臭の相談に来られた初診の女性。今日は、歯科的疾患のみを検査し、簡単に歯石除去をして、次回の口臭治療の予約を取って帰られました。ここのところ、口臭を気にされる患者様がとても多く、私の個人的カウンセリングの予約は、今月いっぱいつまっています。
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ところが、その後、口臭治療の患者さんではなく、予約システムの営業の方が、私の話をいろいろと聴きたいということで、アポイントを取って来られました。個人的な話をするためではなく、仕事上の話のはず・・・でした。いつものことですが、事務的な話の間に、私の患者さん経験談や個人的失敗談などをしているうちに、いつの間にか、それぞれの方の悩み相談に切り替わっていくのです。私は、そんなつもりで話しているのではないのですが、こちらの方が心を開いているというか構えていないので、囲いがなく話し易いし聞きやすいから、自然とそういう風になっていくようです。
私と話していると、何か、心がマッサージ受けたように、「ふぉわっと」した温かい感じになる、まるでカウンセリングを受けているようだ・・・と、今日も言われました。私自身は意図している訳ではないのですが、もともとそういう手法が身に付いてしまっているのですね。できるだけ、相手のことを感じようとして、どこかに集中してアンテナを張っている・・・というか、携帯電話をかけるように、相手の電話番号の波長に合わせていくような調子ではないかと思われます。
「若い」人たちは、この社会に揉まれて、少なからず悩みを抱えておられます。もちろん、悩まなければ、その先の進歩もありません。「若い」ということは、未知数がいっぱいということですから、たくさんの経験をこれから積み重ねて、自分の人生を作り上げるという「可能性に満ちている状態」である・・・つまり、失敗もたくさん経験して、自分にとって何が一番正しいかを追求していく「準備段階に在る」ということです。
「楽」をすることは、「楽しむ」ことではなく、「忙」の束の間の「休息を取る」ということです。人生は、波乱万丈、山あり谷あり嵐あり、思い通りにはなかなか進みません。結果的に思い通りになった方は、やはり地道な努力を、人の目に見えないところで積み重ねておられます。早急の「幸せ」を求めるのではなく、遠い先の先の、大きな視野の中にある「幸せ」を追求していただきたいと願います。
午後は、MS銀行の個人担当と法人担当の若いお二人が、個人的に話したいと言って来られました。最初は、営業の話かな?とも思いましたが、そうではなく、自分の仕事上の解決できない「もやもや」みたいな、自分との戦いの「ジレンマ」みたいな、それを解決する糸口を見つけるために・・・来られたのだと感じました。人生の経験者として扱ってくださる、その気持ちはとても嬉しいものです。若い、これからという人達に、前向きで明るい発想を提供するのは、私の使命であると痛感する毎日です。
個人担当のI君は、もともとは「花火師」を目指していたそうです。各地で、いろんな花火を揚げた経験者で、花火師の裏側というか側面の話を聞かせてくださいました。花火を揚げるのにも資格が必要とか。日本煙火協会発行の「煙火消費保安手帳1種」という資格免許証のようなものがないと、花火は揚げることができないそうです。(ひぇ〜〜!!)そんなの初めて聞きました。彼の携帯電話には、自分の揚げた花火や、お気に入りの花火の写真がいっぱい。
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彼は、花火の話をしている時は、夢中で、目がキラキラ輝いていました。それこそ、眼の中に花火が開いたような感じです。まるで、小さな子供が、新しいおもちゃを持って喜んでいるような姿にも見えました。「水を得た魚」は、生き生きとして、彼自身の本心が目の前に開かれたようでした。だけど・・・それほど、花火師になりたかったのに、銀行マンになった訳は???
実は、学生時代から付き合っていた彼女と、3日後(10月12日)に結婚式を挙げる予定です。その彼女と結婚するにあたり、「彼女に苦労をかけずに幸せにしてあげたい」その一心で、花火師への夢を捨てて、安定した職業である銀行マンになった・・・というのです。
わぁ〜〜、泣ける話ですね。
その彼女は、どんなに愛されているか、ほんとに幸せ者ですよ。彼は、「彼女が幸せになることが、自分の喜びだ!」と、はっきり言っていたんですから。すごい!!
(私が、あてられて、どないすんねん?!・・・はあぁ〜、ご馳走様でしたぁ〜。)
銀行さんが帰られたあと・・・
診療所に、一昨日初めて来られた若い女性の患者様が、お母さんと一緒に来られていました。1週間前に、他院で麻酔を少し打たれて気を失い、麻酔に対してトラウマになった。ほんとうに、麻酔して神経をとらなければいけない歯なのかどうか・・・セカンドオピニオンを求められてこられました。初診で、前回に詰められたもの(セメントのようなもの)を外してみないと、他院のレントゲン診査だけではわからないと言ったのですが、外すことが怖い・・・みたいに、かなりの歯科恐怖症に陥っておられました。
今日は、お母さんが来られているので、お母さんに見てもらいながらの治療と思っていたのですが、彼女が恐怖から吐き気をもよおし、結果的に何も触ることができない状況でした。しばらく、落ち着かれてから、彼女とお母さんと私との3者懇談。お母さんも溜息まじりでした。なんとか、前向きに治療に向かわせてあげたいと思い、幼子と同じ扱いで、
「今日は、注射はしないから。痛い事は絶対にしないから。詰め物だけを外して、虫歯の様子を見るだけしましょう。」
と、約束をしました。
院長に来てもらって、やっと外すことは出来たのですが、歯がムシでボロボロになっていた為に、ほんの一部が欠けてきました。彼女は、歯が少し欠けたことに、またショックを覚えたようで、このまま、穴があいたままで、処置しないで帰ると言い出されました。お母さんには治療内容を理解していただいたのですが、ご本人には、衝撃になったようです。
「ここで何とかしてあげたい」という私の思いは、今回上手く繋がりませんでした。非常に残念ですが、恐らく、この方との今後のご縁はないでしょう。でも、どこへ行かれても、思うように治療が進まないという事態になられるのは、ほんとに気の毒なことです。お母さんも、ほんとに大変です。ほとほと困っておられました。
ほんまに、私もちょっと疲れてしまいました。次々といろんなことが起こります。目に見えて、お金になることではありませんが、相手の方が、少しでも喜んでくださるなら・・・と思う気持ちで続けています。
今日のオチは、落ち込む・・・という「オチ」???
花火師のI君、今日は、「ぱぁ〜っ」と心の叫びを花火にしてみたい気分です。
何何?? 湿気ているから、その花火は揚がらん?!(苦笑)

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