浩子の部屋

ハモンは破門?

昨日の話です。婦長の誕生日のお祝いに、阪急百貨店でケーキを買ってきました。新しいスイーツのお店がいっぱいありますが、堂島ロールの次に人気の「太陽のスフレ」というケーキを売っている「波紋(HAMON)」というお店に行ってみました。ムッシュ・マキノとフャクトリー・ナカタのコラボレーションで作られたブランドです。
null


美味しそうに、また、美しく洗練されたデコレーションのケーキを15個買い求めました。
いろんな種類を3個ずつ・・・若い店員さんは、とても大事そうに丁寧に、丁寧に、ケーキを扱っておられました。まだ、あまり慣れないような手つきで、ちょっと手先が繊細でないような感じを受けました。1個ずつ入れたり出したり、ケーキを囲む紙をゆっくりと撒いたり、冷却用のパックを入れたり出したり、かなり手際の悪いものでした。せっかちな私ですから、「すみません、急いでお願いします。」と、よほど言いたかったのですが、まあ、新米の方だから、しばらく見守ってあげないと・・・と思いながら観ていました。
null
その傍らでは、少し上司と思える若い女性が、他の片付けや何かで忙しそうでした。その片付けが終わられたら、こっちの手伝いもしてくださるかな?・・・と思っていたのですが、「担当が違うから」みたいなところ(態度)があって・・・手伝おうとされません。結局、最後には、やっと2個だけ、小さな箱にケーキを詰めるのを手伝われました。これで、やっとテンポよくなるかな?・・・と小さな期待をしたのですが、あとは、放りっぱなし。
もう一人別の店員さんが紙袋を用意してくださって、「やっと渡してもらえる」・・・と安堵。最後に、「大変お待たせして申し訳ございませんでした。」と、悪びれながら、笑顔で渡してくださるだろう・・・と期待したのですが・・・
「大変お待たせしました。」と、心の無いマニュアル通りの応対。私の目を見るまでもなく、さっと渡して、自分の場所に戻って行かれました。
これは、ちょっと・・・
間違ってはいないけれど、接客に対する基本的な「心のマニュアル」が抜けています。しかも、スタッフ同志の連携もとれていません。せっかくの美味しいであろう商品なのに、この態度では、私も、「ここでは二度と買わんとこう。」と思うほどでした。
ここで、普通ならば、「波紋」とのご縁は終わり・・・破門?なのですが・・・
私としては、ここの経営者にとても気の毒で、こんなスタッフの態度で商品の売れ行きが悪くなるのがほんとに惜しい気がして・・・。同じ経営者として、事実を早くお知らせしてあげるべき・・・と、変な?正義感があって、早速に帰ってから、発売元の(株)ファクトリー・ナカタに電話してみました。
「すみません。大阪市北区の江上歯科の江上と申します。今日、阪急百貨店でケーキを15個買わせていただいたのですが、気になることがございまして、お電話させていただきました。クレームではないのですが、ちょっとお伝えしたいことがございまして、そちらにファクスさせていただいてもよろしいでしょうか?」
と、受付の女性に話しました。
「ファックスでも結構でございますが、もし、お時間にお差支えなければ、今ここでお聞かせ願えませんでしょうか?」
と、とても丁寧な優しさ溢れる応対でした。この受付の対応を指導されている会社なら、間違いないだろうと思い、先ほどの経緯をお話ししました。最後には、
「もし、よろしければ、ご連絡先とお名前をお教えいただけますでしょうか?」
と、尋ねられたので、はっきりとお伝えしました。
それから、約2時間後・・・
診療所にファクトリー・ナカタの中田浩社長さんから、直接電話をいただきました。
「中田でございます。このたびは、大変申し訳ございませんでした。社員から連絡を受けまして、電話させていただきました。お忙しい時間に申し訳ございません。」
と、ボクトツな感じですが、営業さんとは違った職人さんらしい丁寧で生真面目な話し方でした。
私は、第一声、
「今日は、美味しく頂戴しました!!わざわざ、お電話をいただきまして、ありがとうございます。せっかくの美味しいケーキですのに、もったいないことだと思って、電話させていただきました。」
受付の女性は、素晴らしい応対をしていただいたことも伝えました。そして、スタッフの指導をきちんとしてあげてくださいますようにと、お願いいたしました。中田社長も大変恐縮されていましたが、とても素朴で感じのいい応対でした。
私どもも、待合室では、患者様をよくお待たせしています。ほんとに申し訳ないといつも思っております。ずっと来てくださっている患者様は、私達の手際の悪さではなく、一生懸命、精一杯仕事をしているのを見て理解してくださって、見守ってくださっていると思います。私達も、素直に、「大変お待たせして申し訳ございません。」と、頭を下げます。
患者様は、イライラしながらも、そのお詫びの気持ちがのった言葉で、辛抱してくださる・・・のだと思います。
今日のほんのちょっとしたことですが、相手の「非」を見て、私達もしっかりと足元を見直さなければいけないと感じました。
「波紋」は、私達の舌にも心にも、大きな「波紋」を呼び起こしました!!(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright©2024. Egami Hiroko All rights Reserved.