当院ＨＰの掲示板に、昨日書き込みされたLisaさんが、今日の夜にやって来られました。
書き込みの内容から想像すると、相当に歯がボロボロで、前の歯医者に痛い目にあわされて、なかなか足が向かない感じの30代女性だと思っていました。
ところが、当日来られたのは可愛い感じのまだ若い（22歳）女性。
私は早速に、声をかけました。

「書き込みしていただいてありがとうございました。大分、歯が悪いと書いてありましたが・・・？」
「そうなんです。こわいんです。すみません。治療途中でそのままにしていたんで・・・怒らないで下さい。ごめんなさい。」
「そんなにあやまらなくても、大丈夫ですよ。」
「絶対に、怒られます。ごめんなさい。」
と、恐縮しまくりのLisaさん。
かなり前か、小さい頃に、歯医者さんできつく怒られたんでしょうね。
「私のところは、叱ったり絶対しないから。先生もちゃんと優しく診てくださるから。痛くないようにしてもらえますよ。心配しないでね。」
「あ・・・ありがとうございます！」
そして、Lisaさんが治療を終えられ、受付に戻って来られました。カルテのレントゲンを診ると、奥歯１本が歯の根の治療途中で、今日はその治療をしただけでした。歯石もほんの少ししか付いていないと書かれていました。
Lisaさんに、
「そんなに悪くないですよ。ココとココだけやから。」
と、レントゲン写真の左上奥歯1本と前歯１本を指して、言いました。
「そうですか？　すご〜く悪いでしょ？」
「もっとボロボロかと思っていたけれど、ごく普通です。充分きれいな歯をされていますヨ。ちょっと前歯を見せて下さい。」
見ると、少し下の歯茎が腫れている程度で、ブラッシング指導で治るレベルでした。
「とってもきれいな可愛らしい歯ですよ。頑張って治療続けて下さったら、すぐに治ります。心配しないで・・・」
「本当ですか？！良かった〜〜ッ！」
と、にっこり笑みを私に返してくれました。
「頑張って、卒業できるまで、続けて来てくださいね♪」
と、また来てくれることを祈る気持ちで見送りました。
今まで、この女性はどんな歯医者さんにかかっていたんだろうと思います。
ご本人がとっても心優しいまっすぐな性格だからでしょうが、
“怒られる、痛い目にあわされる、恐怖の歯医者さん”イメージを持たれていたことに、本当に悲しくなります。
歯医者は、自分の歯が痛い時、治してくれる、痛みをとってくれるところです。あんなに恐怖心をあおったら、誰も行きたくなくなるのは当然のことでしょう。
私達は、そのような心に傷を負った患者さんに、心のケアをしながら、
「歯医者は、どんどん歯がきれいになって、よく噛めるようになって、ごはんが美味しくなって、明るい笑顔が出てくる楽しいところ。そして更に、元気をもらえて、なんでも相談できるところ。」
にしていきたいのです。
Lisaさん、当院を選んで来て下さって、ありがとうございます。
卒業される頃には、絶対に「こわい歯医者」とは言わせません。
歯医者は、行ったら何でも治してもらえる「ホッとするところ」ですよ。
私達が、いつもお待ちしています！！
歯医者に行く気力が落ちないように、今日は「オチなし」です。（笑）