浩子の部屋

NK細胞培養

免疫細胞療法も1クール6回の最終日を迎えました。たった6回という感じもしますが、お陰さまで「がん」という言葉とも、真正面から向き合うことができました。1クールを過ごしてきたことで、ちょっとした休止符を打ったような気持ちになれます。新しい診療所のほうも随分、物の居場所も、人の居場所も定まってきて、落ち着いてきました。この1年余りの大変な変遷の時期が、私の身体も含めて、終息を見せ始めています。
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いつもどおりに、新大阪がんクリニックに向かいました。今日は採血はせず、NK細胞の点滴だけを受けました。いつもお世話になっている看護師のSさんに、
「実際にどんなふうに培養しているのか、とても興味があります。」
と言ったら、
「あら、見れますよ。よかったらこの点滴が終わったら、ご案内させて頂きます。」
「ほんとにいいんですか?」
「ええ、じゃあ、見学の許可をとってきますので、お待ちくださいね。」
全部終了してから、クリニックのスタッフの皆さんにご挨拶して、ひとつ隣りのビルに連れて行っていただきました。どんな感じなのか、ワクワクします。ドアを開けると、若い白衣を着た男性が出て来られ、培養室を見学できる場所に案内してくださいました。ガラス窓から、今テレビでよく見る放射能の防護服のような、青い感染予防の服を着た方が3人みえました。ちょうどクリーンベンチの中で、培養させる液にNK細胞を注入されているところでした。
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「ちょうど培養している時間帯でよかったですね。」
「ほんとに、こんなに防備されてしておられるのですね。」
「できるだけ、肌を出さないようにして、感染を防いでいるんです。」
「やっぱり、37℃でインキュベートされているのですか?」
「ええ、そうです。培養室は一定の温度に保たれています。」
「NK細胞は、どのようにして抽出されるのですか?遠心分離機とかを使うのですか?」
「はい、採血した血液に、血液を分離させる液を入れて、それを遠心分離器にかけて、層にします。そこで、NK細胞の層の所をとり出すんです。」
ちょっと専門的な話ですが、35年前に住友化学の生化学研究所でバクテリアの培養をしていたことがあるので、とても懐かしい感じがしました。多少、器械等の性能は良くなっているように思いましたが、実験室の作業手順のようなものは、昔と全く変わっていないのですね。真剣に培養に取り組んでおられる姿に、とっても親近感と安堵感を覚えました。
一応、窓越しの撮影の許可をとって、撮らせていただきました。こういうのを見せてもらっておくと、自分の血液を大切にしてくださっていると感じますね。そして、この免疫細胞療法の効果がはっきりすれば、いろんな方々にご紹介もできます。抗がん剤だけの治療より、様々な方法を視野に入れて、治療を前向きに進めていけば、病気も克服できるのではないかと思います。
「病気になりたくない」とか「死にたくない」とか言っている方は、そうなりたくないのに、「病気」や「死」が「恐怖の言葉」となって自分の脳を支配し、「病気」や「死」に近づいていきます。自分の心の辞書から、「病気」や「死」という言葉を消すことで、恐怖も無くなり、病気から遠ざかり、「生きる喜び」に向かっていきます。
神様から与えられた「生」であり、今日一日、一生懸命に「生きる」ことが大切です。
人生は、その積み重ねでしかありません。小さな充実感をコツコツと積み上げていくことで、大きな幸せを手に入れることになります。努力なしに、大きな確実な幸せを手に入れることはできません。そして、今日という日を与えていただいたことに、毎日感謝して生きる。そうしていると、いつも幸福感に満たされます。
「天寿を全うする」という言葉があります。私達の「生」は、天から与えられたものであることを、今一度、自分の心に刻んでいただきたいと願います。
また今日も、免疫細胞を活性化させて、元気で頑張りましょう!!

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