２週間前から急に腰と足が痛んで、立って歩くことができなくなった１人暮らしの実母。グアム旅行から帰ってきて初めて知りました。実弟から、どんな状況かは電話で聞いていたのですが、なんとか自力でトイレには行けるので心配は要らないとのことでした。でも、要介護の申請をして、「緊急を要す」ということで、本日より早速にホームヘルパーさんが来てくださることになりました。

昨夜、弟からの電話で、実母がかなり弱っているので見に来てほしいとのこと。たまたま石巻の長女も帰阪していたので、孫と一緒に電車に乗って、篠山まで行くことにしました。孫リュウは、電車が大好きです。寝ても覚めても「でんしゃ、でんしゃ」と言っています。
「今日は、電車とバスに乗って遠くに行くからね。阪急電車も乗れるよ。」
「ばあば、どんなでんちゃにのるの？おっきいの？ばしゅは、どんなばしゅ？」
と、大喜びです。

ＪＲ福知山線に乗って、窓の外をじっと眺めています。景色がどんどん変わる様子が愉しいのでしょうね。いつものリュウと違って、とても静かで？おりこうさんです。これが「借りてきた猫」というがごとし・・・ですね。大阪駅から１時間１０分で篠山口駅に到着です。ここから、篠山営業所行きのバスに乗ります。２０分程度で実家に到着です。

実家では、義妹がカギを開けて待っていてくださいました。すでに２人のホームヘルパーさんが来られているということ。実母は、大分痩せこけていて、体がグンニャリとしています。随分辛かったのだなあと察しられました。でも、今朝からは、お通じが良くなって食欲も出てきて、もとの元気さを取り戻しつつあるようでした。
来ていただいているヘルパーさんは、子供さんの手が離れた若いお母さんという感じです。介護の会社から派遣されて来られたということで、いろいろと実に手際よく、台所で働いておられました。年寄りが好んで食べやすいメニューや量を心得ておられ、まるで料亭で出されるようにきれいに盛り付けされています。たった一人の為に、こんなにも時間と労力をかけていただけることに感謝がいっぱいです。

「ほんとにこんなによくしていただいて、申し訳ないくらいです。」
と、言ったら、
「いえいえ、私達はこれが仕事ですから、そんなに気になさらないでください。」
と、笑顔で答えてくださいました。そして、記録用紙にキッチリと書き記して、業務報告されていました。実母の好き嫌いも全部尋ねて下さり、食べやすい工夫をしていただけるようでした。これからは、ヘルパーは、２人ではなく１人になるかもしれません。でも、週５日毎日１時間３０分来ていただけるそうです。これは、「訪問介護」というようです。母は「要介護２」ということで、正式に認定が下りれば、施設のデイサービスも受けられるということでした。とりあえず、一安心して帰路につきました。


介護保険制度については、今まで身内に必要がなかったので、全く無知な私。ヘルパーさんが来られている光景はよく目にしていたのですが、どの程度で、どんな介護をしてもらえるのか勉強しないといけないですね。老人ホームについても、個室や民間の有料ホームだとかなりの費用がかかるので、将来的にも、母にとって居心地のいいところを見つけておかないといけない・・・と思っています。
歯科でも、介護保険を使った訪問診療があります。当院では主流ではありませんが、実際に困っておられるお年寄りにとっては、口腔衛生は日々の食生活においてとても重要なことです。専門の知識を持った歯科衛生士が来てくれることは、周囲の家族にとっても安心なことでしょう。私の目線には今まであまり無かった出来事です。実際に母が動けなくなって初めて、真に事の重要性を認識している愚か者です。
これから、日本では高齢者が増える一方です。我々の世代が、このような介護制度を受けられるかどうかは、全く疑問です。政府の方針が変わると、一気に変化していくのですから・・・８８０兆円の赤字国債を抱えながら・・・いったい日本はどこへ漂流していくのでしょうか？？？
自分の足元すら見えない未知数ばかりですが、嘆いていても前には進まずですので、私は前進あるのみ。闇雲に突き進んでいます。毎日、毎日が無事に過ぎていくことだけを願っています。
「人生は波、いとをかし」と、清少納言の心境で・・・何があっても愉しむべし。
歩みゆくこの道の　苦難は楽に通ずると思へ！！（自戒）
＜追記＞
ヘルパーさんがつくってくださった食事の写真を見て…主人の一言。
「美味しそうやなぁ〜♪ええなぁ〜、僕も毎日介護してもらおうかなぁ〜。」