浩子の部屋

負うた子に教えられ

学級閉鎖が今日までということで、コウキ君は診療所で宿題をし始めました。お休み期間の宿題がたっぷりあるようです。今日中に仕上げないと・・・と必死で頑張っています。漢字のプリントをしていた時、「七いろ」の読み仮名を尋ねてきました。
「バアバ、これ『なな』やんな~?」

ちょっと横で見ていると・・・十ぴき・・・じっぴき???
「これ、じゅっぴきちゃうの?」
「これ、じっぴきでええねん。絵本にもそう書いてあったから。」
「へえ~~ぇ?!じっぴきなん??バアバ、ちょっと調べてみるわ。」

インターネットで調べてみると・・・ありました、ありました。Q&Aの答えは、
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「十匹」は「じっぴき」です。

「執筆」が「しゅっぴつ」でなく「しっぴつ」、「立法」が「りゅっぽう」でなく「りっぽう」であるのと同じです。
「十」のもとの字音は「ジフ」→今の発音「ジュー」→現代仮名遣い「じゅう」>「十円(じゅうえん)」
ハ行、タ行、カ行、サ行の前ではもとの字音「ジフ」の「フ」が促音 (詰まる音) に変化します。「十匹(じっぴき)」「十手(じって)」「十戒(じっかい)」「二十世紀(にじっせいき)」

※「十円」の「じゅう」から類推して「じゅっぴき」「じゅって」「じゅっかい」「にじゅっせいき」とするのは間違いです。
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小学校一年生から今まで55年間、「じゅっぴき」だと思っていました。それで、当院のスタッフにも尋ねてみることにしました。すると、驚くなかれ、全員が「じゅっぴき」と答えました。それが当たり前と思っていたことが、間違いだったと知る。これは、衝撃的なことです。家が建ち上がったのに、基礎が一部欠けている・・・みたいなことですから。

以前に、コウキ君の算数の宿題でも・・・
「ニワトリが7わいました。そこへ4わのニワトリがやってきました。ぜんぶでなんばになりましたか?」
という設問に、コウキ君が戸惑っていました。
「バアバ、7足す4で11やろ?なんばって書いてあるけど、11ばなん?」
「11のときは、『じゅういちわ』と言うねん。質問は何羽(なんば)やけど・・・むずかしいなあ、日本語は・・・」

たったひとつの読み方から、孫に教わることも多いのだと、つくづく感じます。日本の教科書は「基本中の基本」であり、世間(社会)に長年さらされているうちに、我々は「風化」してきている・・・ということの証しですね。

今日は、先日のオレンジスティックで取れた歯の詰め物を、娘に付けてもらうことになりました。歯科大学を卒業して、もう早や10年になります。主人に比べるとまだまだ未熟ですが、世間的には1人前。私より1人多い3人の子の母でもあり、よく頑張っていると思います。お世話になります・・・と私が言う立場になったということです。ありがたいですね。

「老いては子に従え」
「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」
この言葉が、今、身に沁みます・・・というか、背負うた子が身に堪えます。(笑)

もはや、世間の先端から外れていることを自覚しないといけませんね。世間から断捨離されないよう、もう少ししがみついて、世の中の役に立てるようにしたいものです。

年寄りと あがめてもらえる うちが花

老いぼれと 言われたとたんに 捨てられる(笑)

<追伸>
インフルエンザはまだ猛威をふるっているようで、学級閉鎖は明後日まで延長されました。コウキ君は嬉しいような?、友達と遊べず悲しいような?
ママ達は、「もう、どないしょう?」とお悩みのご様子。ほんまに大変ですわ~。

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